実験4号

生きのばしていく

3月に読んだもの

旅行に行っていたので量は普段より抑え目。

果たして来月以降どうなるのか… 

 

<漫画>95冊

浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(4)

葦原大介ワールドトリガー」(14)

荒川弘「百姓貴族」(4)

荒木飛呂彦ジョジョリオン」(12)

イトカツ「銀のニーナ」(1)

迂闊「のみじょし」(1)

榎本俊二「GOLDEN LUCKY」(上)(中)(下)

おかざき真理「ずっと独身でいるつもり?」

尾崎かおり「人魚王子」

小田扉「男ロワイヤル 」「そっと好かれる」

加藤伸吉「OBRIGADO!」

カレー沢薫「アンモラル・カスタマイズZ」

かわぐちかいじ狩撫麻礼「ハード&ルーズ」(1)~(4)

木尾士目Spotted Flower」(1)

木多康昭「幕張」(1)〜(9)

小坂俊史「これでおわりです。」

さと「空想少女」(1)

佐藤秀峰新ブラックジャックによろしく」(1)~(9)

沙村広明「ブラッドハーレーの馬車」 「おひっこし」「幻想ギネコクラシー」

三部けい「魍魎の揺りかご」(1)「鬼灯の島」(1)

施川ユウキ「バーナード嬢曰く。」(1)(2)

縞野やえ「服を着るならこんなふうに」(1)(2)

志村貴子「かわいい悪魔」「淡島百景」(1)「どうにかなる日々」(1)(2)

鈴木小波「魔女の箱庭と魔女の虫籠」「盛り合わせガール」「燐寸少女」(3)「ホクサイと飯さえあれば」(1)(2)

清野とおる「ウヒョッ!東京都北区赤羽」(1)~(4)

高田あや「カルト村で生まれました。」

武富健治「心の問題」

竹谷州史須田剛一「暗闇ダンス」(1)

塚脇永久「鉄鳴きの麒麟児 歌舞伎町制圧編」(1)〜(3)

つくしあきひと「メイドインアビス」(1)〜(3)

西川魯介屈折リーベ

野田サトル「ゴールデンカムイ」(6)

萩尾望都「恐るべき子どもたち」

鳩山郁子「ゆきしろ、ばらべに」

久正人ノブナガン(1)~(6)

日辻彩「突撃!自衛官妻」(1)〜(3)

古屋兎丸「インノサン少年十字軍」(上)(中)(下)

マキヒロチ「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」(2)

松田洋子赤い文化住宅の初子

三浦健太郎ギガントマキア

南勝久「ザ・ファブル」(5)

三宅乱丈「王様ランチ」

横尾公敏「百人の半蔵」(1)

よしながふみ「愛がなくても喰ってゆけます。」

 

<小説>4冊

筒井康隆「邪眼鳥」「文学部唯野教授のサブ・テキスト」「魚籃観音記」

中村文則「何もかも憂鬱な夜に」

 

 ・ピックアップ作品

ハード&ルーズ 1巻

ハード&ルーズ 1巻

 

今月のベストです。ハードな美意識に身を包み、ルーズに社会を生き延びていく冴えない私立探偵の物語。男気純度100%の作品。今まで「ハードボイルド」というものがどういうものかピンと来てなかったのですが、このページで本質を理解したような感じがある。

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(かわぐちかいじ狩撫麻礼「ハード&ルーズ」2巻、177ページ)

 

ともかく全ての台詞が異常なレベルでキマっています。

 

魔法少女ならぬ「魔法主婦」の話や、「大人になると動物に姿が変わる世界で自分の容姿に悩む女子高生」の話など、「少しだけ不思議な世界の中で生きる女の子」がテーマのオムニバス短編集。前作「フラグタイム」で割と硬派な百合モノを書いていた「さと」先生でしたが、実はギャグ漫画の方が得意なんじゃねえか?と思わせてくるほどには爆笑の嵐でした。

 

第1話がChampionタップ!で読めます。

tap.akitashoten.co.jp

 

「読書家に見られたい」という願望があるが根性が腐っている女子高生・町田さわ子が織りなす、「名著」にまつわるショートギャグ会話劇。「マニアのめんどくささ」と「本への愛」、「読書家に対する憧れ」、その他名著名言のエピソードがコミカルに描かれます。

 

一番共感して笑ったのは、「ページ数が少ないから」という理由で谷崎「春琴抄」に挑戦した町田さわ子の叫び。

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(施川ユウキ「バーナード嬢曰く。」2巻、81ページ)

 

個人的には、町田さわ子のスノッブな言動を見て「こういう事を考えながら読書をしたっていいんだ!」となんか励まされました。そういう意味でとても心に優しい作品でした。

 

先日取り上げた「燐寸少女」の鈴木小波先生の作品です。上京した女子大生・山田ブンとぬいぐるみ・ホクサイのアイディアたっぷり自炊飯生活を描いたお話。「ガパオライス」「世界一のクッキー」「ナスば成る夏野菜ラーメン」などどれも死ぬほど美味そう。ていうか自炊楽しそう、となること請け合いです。

 

ところで鈴木小波先生の一枚絵の「良さ」は異常じゃないですか?魚眼パース絵っていうんですかこういうの。

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(鈴木小波「ホクサイと飯さえあれば」2巻、40・41ページ)

 

葬儀屋の青年・神風航の不思議な旅物語を描いた作品。バイク事故で意識不明となり3年後に目覚めた主人公は、眠っている間に街に現れた「王国」に行くことになり、そこで様々な不思議な体験をします。

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(竹谷州史須田剛一「暗闇ダンス」1巻、92ページ)

全体的に非常に斬新な構図が目を引く、ミステリアスな雰囲気のマンガです。

 

ところで、良い旅物語の条件として「登場する食い物がうまそう」というのがあると思うのですが、

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(竹谷州史須田剛一「暗闇ダンス」1巻、108・178ページ)

 

「キャベツキムチ焼きそば」「舞茸鶏団子塩ラーメン」です。どう考えてもうまそうですね。困ったもんです。

 

「歴史上の偉人の魂」を武器に変えて怪獣と戦う、SFバトル作品。久正人先生の絵は全部が全部おっそろしくカッコいいですね。そのくせ話も同レベルで良くできているという。「歴史上の偉人」という要素を取り込むのは「ドリフターズ」と似ていますが、こちらは愛と友情を凄く綺麗に描いた少年漫画(主人公は少女だけど)と思います。

 

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(久正人ノブナガン」1巻、46・47ページ)

 

よく「コンパクトにまとまっている傑作」として水上悟志先生の「惑星のさみだれ」の名前が挙がりますが、「ノブナガン」も同じくらいおすすめされてよい作品なのではないでしょうか…(全6巻だし…)。

 

 

 

 

ところで、このブログは一応「説明」と「感想」の練習のために始めたものなのですが、今回から説明をしっかりつけようと思いました。読みやすい文章が書けるようになりたいので、もしよければなにがしかの反応を頂ければと思います。