3月に読んだもの
旅行に行っていたので量は普段より抑え目。
果たして来月以降どうなるのか…
<漫画>95冊
浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(4)
荒川弘「百姓貴族」(4)
イトカツ「銀のニーナ」(1)
迂闊「のみじょし」(1)
榎本俊二「GOLDEN LUCKY」(上)(中)(下)
おかざき真理「ずっと独身でいるつもり?」
尾崎かおり「人魚王子」
小田扉「男ロワイヤル 」「そっと好かれる」
加藤伸吉「OBRIGADO!」
カレー沢薫「アンモラル・カスタマイズZ」
木尾士目「Spotted Flower」(1)
木多康昭「幕張」(1)〜(9)
小坂俊史「これでおわりです。」
さと「空想少女」(1)
佐藤秀峰「新ブラックジャックによろしく」(1)~(9)
沙村広明「ブラッドハーレーの馬車」 「おひっこし」「幻想ギネコクラシー」
三部けい「魍魎の揺りかご」(1)「鬼灯の島」(1)
施川ユウキ「バーナード嬢曰く。」(1)(2)
縞野やえ「服を着るならこんなふうに」(1)(2)
志村貴子「かわいい悪魔」「淡島百景」(1)「どうにかなる日々」(1)(2)
鈴木小波「魔女の箱庭と魔女の虫籠」「盛り合わせガール」「燐寸少女」(3)「ホクサイと飯さえあれば」(1)(2)
高田あや「カルト村で生まれました。」
武富健治「心の問題」
つくしあきひと「メイドインアビス」(1)〜(3)
野田サトル「ゴールデンカムイ」(6)
萩尾望都「恐るべき子どもたち」
鳩山郁子「ゆきしろ、ばらべに」
日辻彩「突撃!自衛官妻」(1)〜(3)
古屋兎丸「インノサン少年十字軍」(上)(中)(下)
マキヒロチ「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」(2)
南勝久「ザ・ファブル」(5)
三宅乱丈「王様ランチ」
横尾公敏「百人の半蔵」(1)
よしながふみ「愛がなくても喰ってゆけます。」
<小説>4冊
筒井康隆「邪眼鳥」「文学部唯野教授のサブ・テキスト」「魚籃観音記」
中村文則「何もかも憂鬱な夜に」
・ピックアップ作品
今月のベストです。ハードな美意識に身を包み、ルーズに社会を生き延びていく冴えない私立探偵の物語。男気純度100%の作品。今まで「ハードボイルド」というものがどういうものかピンと来てなかったのですが、このページで本質を理解したような感じがある。
(かわぐちかいじ・狩撫麻礼「ハード&ルーズ」2巻、177ページ)
ともかく全ての台詞が異常なレベルでキマっています。
魔法少女ならぬ「魔法主婦」の話や、「大人になると動物に姿が変わる世界で自分の容姿に悩む女子高生」の話など、「少しだけ不思議な世界の中で生きる女の子」がテーマのオムニバス短編集。前作「フラグタイム」で割と硬派な百合モノを書いていた「さと」先生でしたが、実はギャグ漫画の方が得意なんじゃねえか?と思わせてくるほどには爆笑の嵐でした。
第1話がChampionタップ!で読めます。
「読書家に見られたい」という願望があるが根性が腐っている女子高生・町田さわ子が織りなす、「名著」にまつわるショートギャグ会話劇。「マニアのめんどくささ」と「本への愛」、「読書家に対する憧れ」、その他名著名言のエピソードがコミカルに描かれます。
一番共感して笑ったのは、「ページ数が少ないから」という理由で谷崎「春琴抄」に挑戦した町田さわ子の叫び。
(施川ユウキ「バーナード嬢曰く。」2巻、81ページ)
個人的には、町田さわ子のスノッブな言動を見て「こういう事を考えながら読書をしたっていいんだ!」となんか励まされました。そういう意味でとても心に優しい作品でした。
先日取り上げた「燐寸少女」の鈴木小波先生の作品です。上京した女子大生・山田ブンとぬいぐるみ・ホクサイのアイディアたっぷり自炊飯生活を描いたお話。「ガパオライス」「世界一のクッキー」「ナスば成る夏野菜ラーメン」などどれも死ぬほど美味そう。ていうか自炊楽しそう、となること請け合いです。
ところで鈴木小波先生の一枚絵の「良さ」は異常じゃないですか?魚眼パース絵っていうんですかこういうの。
(鈴木小波「ホクサイと飯さえあれば」2巻、40・41ページ)
葬儀屋の青年・神風航の不思議な旅物語を描いた作品。バイク事故で意識不明となり3年後に目覚めた主人公は、眠っている間に街に現れた「王国」に行くことになり、そこで様々な不思議な体験をします。
全体的に非常に斬新な構図が目を引く、ミステリアスな雰囲気のマンガです。
ところで、良い旅物語の条件として「登場する食い物がうまそう」というのがあると思うのですが、
(竹谷州史・須田剛一「暗闇ダンス」1巻、108・178ページ)
「キャベツキムチ焼きそば」「舞茸鶏団子塩ラーメン」です。どう考えてもうまそうですね。困ったもんです。
「歴史上の偉人の魂」を武器に変えて怪獣と戦う、SFバトル作品。久正人先生の絵は全部が全部おっそろしくカッコいいですね。そのくせ話も同レベルで良くできているという。「歴史上の偉人」という要素を取り込むのは「ドリフターズ」と似ていますが、こちらは愛と友情を凄く綺麗に描いた少年漫画(主人公は少女だけど)と思います。
よく「コンパクトにまとまっている傑作」として水上悟志先生の「惑星のさみだれ」の名前が挙がりますが、「ノブナガン」も同じくらいおすすめされてよい作品なのではないでしょうか…(全6巻だし…)。
ところで、このブログは一応「説明」と「感想」の練習のために始めたものなのですが、今回から説明をしっかりつけようと思いました。読みやすい文章が書けるようになりたいので、もしよければなにがしかの反応を頂ければと思います。